サイクロイドの単位法線ベクトル

サイクロイドの法線上に一定の距離をとったときの軌跡を考える入試問題がときどきある。所謂平行曲線みたいなもの。考え方は一般的にできるのだが、具体的な計算となるとなかなか難しい。サイクロイドの場合は、奇跡的(?)に単位法線ベクトルが半角のサイン、コサインという極めて簡単な式になるのだが、こんなのサイクロイド・マニア(っているのか、笑)でもなければ知らないだろう、という計算。

具体的な計算は次のようになる。x=\theta-\sin\theta, y=1-\cos\theta のとき、
     \frac{dx}{d\theta}=1-\cos\theta=2\sin^2 \frac{\theta}{2}
     \frac{dy}{d\theta}=\sin\theta=2\sin\frac{\theta}{2}\cos\frac{\theta}{2}
だから、\left(\begin{array}\sin\frac{\theta}{2}\\ \cos\frac{\theta}{2} \end{array}\right) が単位接ベクトルであることが分かる。これを90度回転すれば、単位法線ベクトルが求められる。