2001年の岡山大「単位円に内接する正三角形」

単位円に内接する正三角形の内部のうち第1象限にある部分の面積の最大値と最小値を求めよ、というもの。テキストの問題候補として会議に持って行ったが、結局使わないことに。けっこう面倒だが力量を見るには良い問題だとは思ったのだけど、授業で扱うにはちょっと分量がねえ、ということと、他の問題との兼ね合いで今回は見送り。しかし、皆も気に入ったようだから別の機会に使うことになると思う。

解答の方針としては、まず第一象限に三角形の頂点がある場合(四角形になる)と、そうでない場合(三角形になる)に分ける。前者の場合、その頂点を \mathrm{A}(\cos\theta,\sin\theta) などとパラメータ表示する。辺とx軸、y軸との交点をD, Eなどと置き、OD, OEの長さを計算する。正弦定理を使うのが簡明だが、直線の方程式を作って交点の座標を求めたり、いろいろ考えられるところ。このあたりの巧拙も見所(?)。四角形をOAD, OAEの2つの三角形に分割して面積を計算すると、\sin 2\theta の1次分数関数となる。増減は微分しなくとも、簡単に分かる。ということは文系でも解けるってことか。もう一方の場合も同様にすればよい。まあ、こんな感じで特別難しくはないが、手間がちょっとねえ。