品質管理される教師

この話題は気が重い。自分は数学しかできない単純な人間で、数学が苦手な学生の気持ちとか心理とか、からっきし分からない。授業スタイルもおそらくは数学科出身にありがちな、分かりやすさよりは厳密さを選ぶというものかもしれない。学生におもねって、こうすれば簡単に点数が取れるというような技は持ち合わせていない。一番人気の無いスタイルだね(苦笑)。

なんでまた、こんなことを書いているかと言うと、読売新聞の昔の記事を偶然見つけたからだ。「教育ルネサンス」というシリーズなのだが、その中に「競う教師力」というサブシリーズがある。全部で12回あるのだが、塾の教師が品質管理されている様が描かれており、読んでいてうんざりしてしまった。さしずめ自分などは無能教師の烙印を押されてしまうのかも知れぬ。しかしねえ、これじゃあ、曲がったキュウリが店頭に並ばないのと同じじゃないか、と悪態をつきたくなるのだ。

中にはもちろん頷ける話もある。ある程度は他者の批判を受け入れるシステムも必要だとは思う。学生時代の話だが、某先生の授業のノートを必死に取ると、その先生が書かれたルベーグ積分の本が出来上がる(笑)といったことがあった。それならば本を読めば良い訳で、こっちとしては何故にルベーグが測度論を始めたかとか、その意義とか(完備距離空間になるとかね)を強調してくれた方がありがたかったわけだ。実はなかなかに偉い先生なのだが、そういうわけで授業はちょっとねえ・・・ということもあった。まあ、そうなんだけども、何事にも程度問題があるよね。少なくとも一挙手一投足を見張られ、あれこれ言われたくはないよ。