1982年の東大の1次変換

1982年の東大入試で次のような問題があった。1次変換 f が原点以外の固定点Pを持てば、原点を通らない直線 L で L 上の任意の点が f によりLの点にうつるものが存在する。f(L)=Lではないことに注意。それだと反例がある。f(L)\subset Lということ。この問題の素朴な解法を見つけたのでメモ。

f(P)=P なので、直線OP上の点はすべて固定点になる。OP上にない点Qをとり、その像Q'を考える。このとき、次のように場合分けする。

  • Q'=Q または 直線QQ'が直線OPに平行になるとき。この場合には、Qを通り直線OPに平行な直線をLとすればよい。
  • 直線QQ'が直線OPと原点以外の点Rで交わるとき。Rが固定点であることに注意する。直線QRをLとする。L上の異なる2点Q, Rの像Q', RがL上にあるから、Lは条件を満たす。
  • Q'が直線OQ上にあるとき。Pを通りOQに平行な直線をLとすればよい。